2011年1月22日土曜日

「12個の大きな石」の話



写真:松永真氏の代表作。NTTドコモの報道資料より引用



新年1冊目の本として、「松永真、デザインの話。+11」をやっとかっと読み終えた。
松永真氏といえば、スコッティやウーノ、ブレンディなどのデザインで著名な日本を代表するグラフィックデザイナーだ。

この本は氏のデザインに対する姿勢や上記デザインについての裏話も書かれており、共感する部分や勉強になる部分が沢山あった。そんな中でも、氏が関連した、カレンダープロジェクトにまつわる面白い寓話を紹介したいと思う。
以下、氏の同書より引用。


「12個の大きな石」の話

ある日、チベットのラマ僧が若い修行僧の集まりで、話をしていた。ラマ僧は集まっている修行僧たちの前に1ガロンほどの広口の壷を置き、そ こに1ダースほどのこぶし大の石をひとつひとつ入れていった。やがて石が壷の入り口のところまでいっぱいになると、ラマ僧が修行僧たちに尋ねる。「この壷 はいっぱいでしょうか?」修行僧たちは皆「はい」と答えた。

だがラマ僧は次にバケツ一杯もの砂利を取り出し、その壷へザーッとあけて振ると、大きな石の隙 間にその砂利が入り込んだ。それからラマ僧が再び尋ねた。「この壷はいっぱいでしょうか?」「多分違います」修行僧たちも、さすがに何かに気付いたよう だ。「よろしい!」ラマ僧はそう答えると、次にバケツ一杯の砂を取り出した。その砂を壷にあけると、砂は石と砂利との隙間へと流れ込んでいく。そして再び 「この壷は一杯でしょうか?」と問う。「いいえ」と修行僧たちは叫んだ。またもや「よろしい」ラマ僧はそういうと次ぎに水差しを取り出し、壷へと水を注 ぐ。

そして水が溢れそうになったとき「この例えの意味するところは、一体なんでしょうか?」と問いかけた。ひとりの若い修行僧が手を挙げて答え る。「自分の時間表がどれだけ詰まっていようが、その気になれば、いつでもそれ以上のものを組み込めるということです」「いいえ」ラマ僧は首を横に振っ た。 

「大きな石は先に入れなければ、後から入れようと思っても入らなくなってしまいます。あなたたちの人生にとって大きな石とは何でしょうか? 子供たち。あなたの愛する人たち。あなたの教養。あなたの夢。大義名分。他人の教育指導。好きなことをすること。自分のための時間。あなたの健康。あなたの大切な伴侶。自分自身と他人への敬意。そして、地球への思いやり。こうした”大きな石”を、まず最初に入れることを覚えておきなさい。

さもなければ、それらをいれることができなくなってしまうのですから。もしあなたが砂利や砂のように些細なことに汗するならば、あなたを悩ませる大した問題ではない、つまらないことに人生を費やしてしまうでしょう。そしてあなたは大きく、大切な事柄に向き合うべき本質の時間を持てなくなってし まいます。ですから今夜・・・いや、明朝にもこの話を思い出し、自分自身に問うてみて下さい。自分にとっての大きな石とは何でしょうか?そしてそれをあな たの壷に、最初に入れることです。


ふむふむ、日々、石を入れ忘れ、砂遊びばっかりしている自分には耳の痛い教訓だなぁ。
今年こそはやるべき事からやってしまおう!!明日やろうは、馬鹿やろう!!
ということで、今年やるべき事の大きな石「ブログ開始」を壺にいれた今日この頃である。