2011年3月22日火曜日

いざ!という時は、突然訪れる

 
写真:地域の防災訓練の様子


「どなたか、お医者さんはいらっしゃいませんか??」  

数週間前、妻と帰宅中の電車内で、突然こんな声が響いた。
立っていた50代ぐらいの女性が、突然倒れたらしい。
平日の夕方、社内は帰宅する人々で混んでいたが、
この緊急事態に車内は水を打ったように静まり返った。
女性の顔は青ざめ、手は硬直し、こちらの反応にも応えない。

 「どなたか、救命処置を出来る方はいませんか??」
 「どなたか、救命処置を出来る方はいませんか??」

伝言ゲームのように、車内を駆け巡る2度目の問いかけにも、応えられる人はいなかった。
私自身、救命処置なんて保険体育で習っただけで、詳細など覚えていないし、
倒れた方が、どのような理由で倒れたか分からないのに状況で、
助けたくても、正直、何をどうしたらいいのか分からなかった。
それは、周りの乗客も同じだったようで、車内には、
助けたくても助けられない、もどかしい空気が流れた。

そうこうするうちに、電車は緊急停止で次の駅に停まり、
女性は通報によって駆けつけた救急隊員に搬送されていった。
幸い、女性が呼吸をしていたのは、不幸中の幸いであったが、
女性が倒れてから、搬送されるまで約3分~5分。
呼吸が止まっていたら、生存率は40%以下になっていただろう。
あの女性はどうなったんだろう?助かったんだろうか?

そんな事があった日から数日後、東北大地震が起こった。
規模は違えども、「いざ」という時は、本当に突然にやってくるものだ。
自分の家族や友人がいつ、このような状態に陥るかは分からない。
本当に「いざ」という時が来た時、大切な家族や友人を助けるには、
常日頃から備えておくことが大切だと痛感した。
その後、地域の防災訓練に参加し、AEDの使い方と消火器の使い方を習ってきました。


最後に、今回被災された方々に、心より御見舞い申し上げます。
まだまだ問題は山積みですが、今回、日本国内のみならず、
世界中から寄せられた善意の灯と共に、今回の災害を教訓にして
3.11以前の日本より、良い日本にすることが、
残された私達が出来る一番のコトだと思います。
明日からまた仕事頑張るぞ。